【活動報告】八尾市立刑部小学校4年生で初めての演劇創作活動を行いました

2026年10月26日(月)

八尾市立刑部小学校で、4年生を対象とした初めての演劇創作活動の授業を実施しました。

朝8時過ぎに学校へ到着すると、校長先生が正門に立ち、登校してくる子どもたち一人ひとりに温かく声をかけておられました。小雨の降る朝でしたが、子どもたちは明るく元気いっぱい。その姿に、私も「今日もがんばろう」と元気をもらいました。

今回は2学級で、それぞれ2時間ずつ授業を行いました。全3時間の学習計画のうち、今回は第2時間までを実施し、子どもたちはスキット(短い劇)の創作活動に取り組みました。

「心に残るスキットをつくろう」

今回の学習のめあては、

「心に残るスキットをつくろう」

です。

子どもたちが、

  • 言葉で物語をつくる楽しさを味わうこと
  • 一人ひとりの感じ方や発想の違いを面白いと感じること

これらが実現できることを特に意識して、授業に取り組みました。

また、早く書き終えた子どもたちがさらに創作を楽しめるように、「こころのひとことシート」も準備しました。2作目では違った方法で発想を広げることができるよう工夫しています。

みんな違うから面白い

初回の授業では毎回、創作の面白さや作品の多様性を感じてもらうために、さまざまな作品例を紹介しています。

その中でも最初に紹介したのが、小学3年生が創作した『黒板の中』という作品です。

ある朝、黒板に開いていた穴を見つけた子どもが、その穴の中に入ってしまう。そして最後には再び出てくるという、不思議で想像力あふれるお話です。

朗読を聞いた後、「黒板に開いていた穴は、どのくらいの大きさだったと思う?」と問いかけ、子どもたちに手で表現してもらいました。

すると、大きな穴を表現する子もいれば、小さな穴を表現する子もいます。

お互いのジェスチャーを見比べながら、「同じ話を聞いても、人によって思い浮かべるイメージは違う」ということをみんなで確かめました。

さらに、頭の中に浮かんだ場面や感じたことを言葉にしてもらいながら、創作へのイメージを広げていきました。

その後も、

  • 物ではないもの同士が会話する作品
  • 虫と人が話をする作品
  • 日常生活の一場面を描いた作品

などを紹介し、スキットの書き方を説明した後、創作活動に入りました。

「読んでほしい!」ではなく「自分で読みたい!」

授業の最後に作品を回収すると、「自分が読みたい」、「自分で発表したい」と伝えてくる子どもたちがたくさんいました。

子どもたちが自分の考えや作品を安心して表現しようとする姿から、学級の中に日頃から心理的安全性の高い雰囲気が育まれていることを感じました。
次回の第3時間目では、子どもたちの積極性をもっと生かせるような発表の時間をつくりたいと感じました。

授業を終えて

今回の授業でも、多くの子どもたちが楽しみながら創作活動に取り組んでいました。

話し言葉による物語をつくる面白さや、自分とは違う発想に出会う楽しさを少しずつ感じ始めている様子が見られました。

一方で、今後に向けて改善したい点も見つかりました。

  • 子ども同士で感想や気付きを交流する場面を、さらに取り入れること
  • 最初の作品紹介の際に、黒板の中にどんな風に入っていったのかを「ジェスチャーを加えて演じてもらう」など、簡単な演技を加えてみると、もっと気持ちを解き放つことができたかもしれない。
  • 発表への意欲を生かし、完成した作品や印象的な台詞の一部分だけでも作者自身が紹介できる場を設けること

こうした工夫を通して、より豊かな創作活動につなげていきたいと思います。


次回の授業(第3時間目)は11月中旬を予定しています。

子どもたちが互いの作品を認め合い、自分の表現に自信をもてる機会が提供できるよう、引き続き取り組んでまいります。

ありがとうございました。

投稿者プロフィール

武田正道
武田正道
一般社団法人ここで 代表理事。
1965年生まれ。出版社勤務等を経て1992年より公立中学校社会科教諭。2006年夏に大阪府中学校演劇協会と出会い、創作劇活動の教育的効果に魅力を感じ研究を始める。

枚方市立西長尾小学校校長就任後は、「対話力」の向上に高い効果をもたらす「発達段階に合った創作劇活動カリキュラム」を構築し、2023年度から全学年で実施。心理的安全性のある教育環境づくりへ尽力。2025年3月退職後も教育支援活動を継続。

趣味は映画鑑賞、ピアノ練習、雑談、自作カレーづくり。