枚方市立さだ東小学校で今年度2回目の演劇創作活動を行いました!
10月24日(金)、枚方市立さだ東小学校で3時間目と4時間目の時間を使い、2年生の演劇創作活動を行いました。

<あさがおに水やりをしていたら、花が開くところが観察できたという場面>
なにをやっていて、どうなった?

<大縄跳びで、縄を持つ手を放してしまった場面を作りました>
年間3回実施するカリキュラムのこの活動。第二回目のこの日は「なにをやっていてどうなったでしょう あてっこゲーム」を行いました。
5人一組の7つのグループそれぞれに、別々のお題を渡します。そのお題に書かれた内容の「場面」をグループ内で役を決めて練習し、ジェスチャーで表現します。それを観客が当てっこするのです。
例示を手伝ってくれた児童に感謝!
会場は図工室。あらかじめ校長先生が指示をしてくださり、テーブルや椅子をすべて後ろに移動させ、広い活動スペースが用意されていました。
始まる前の15分の休み時間に、子どもたちへの例示の練習のために2人の児童が担任の先生と一緒に来てくれました。例示のお題は、「綱引きをしていたら、綱がまん中から切れたので結んで直した(修理した)」です。児童と担任の先生と私(武田)の3人で練習をしました。2回の練習で、手伝ってくれた児童は段取りを要領よく理解してくれました。

やる気に満ちあふれた子どもたち
予鈴の後、ぞろぞろと子どもたちが入ってきました。3限目のはじまりのチャイムが鳴り終わると、今回は床に張られたテープで仕切られた「客席」にグループごとにきちんと座って挨拶を待っています。
始まりの挨拶では、元気いっぱいの「おはようございます!」の声が、エネルギーのかたまりのように返ってきました。さすがに2回目ともなると、もうやりたくでうずうずしている様子が伝わってきました。
聴く姿勢、見る姿勢も素晴らしい!

はじめに前回の取組をふりかえり、ルールを再確認します。今回は前回よりほんの少し難しくしています。前回は「何をやっているところでしょう?」という場面だけでしたが、今回はそれが、どうなったのかという「変化」も表現します。少しストーリー性が出てくるわけです。
あらかじめ練習した例を示します。子どもたちは集中して見ています。
「なにをしていてどうなったでしょうか」と聞きます。最初に手を挙げた人は「綱引き」と言いました。今回はそれだけでは答えにはなりません。重ねて問いを確認します。「綱引きをしていて、どうなったかな?」と聞くのです。「何がどのように変化したのか」を、自分の言葉にして伝えるのです。これは他者に自分の考えや印象を言葉にして伝える練習にもなります。
「違いがあるの当たり前」であることを、楽しく体感

いろいろな見かたが出ます。お題とは違っていても「なるほど、確かにそう見えるね!」と面白さを共有しながらフィードバックしていきます。「綱が使えなくなって片づけた」など、イメージは同じでも、自分の印象を自分の言葉にすると、それぞれが違う言い方をします。お題と同じ表現が出ても、それで終わらずにさらにいくつか意見を聞きます。たくさんの人が手を挙げてくれます。全部で5人ぐらいに聞きました。
「じゃあ、伝えようと思っていた『お題』は何だったのでしょう」と訊ね、発表します。
お題を聞いて、正解できた人は満足げです。そうでない人にも、「いろいろな見え方があるんだね。おもしろいね」と、多様な受け止め方があるのは特別なことではないことを意識させるお話をします。また「思った通りに伝えるって難しいところもあるね」と伝えた側にも課題意識が持てるように一言付け加えておきます。

<サッカーの試合で、シュートをしたが、ゴールキーパーが止めたという場面です>
この演劇創作活動(コミュニケーションゲーム)は、人と人がお互いに理解し合うには、受け止め方に「違いがあって当たり前であること」が前提にあることを体感するのがねらいです。
他者理解力の向上がレジリエンスを育む機会

<お題は「運動会のかけっこで、一人がころんだ。走っていた人がその人を助けて一緒にゴールした」>

<最後はおんぶして一緒にゴール!>
楽しく、心理的安全性のある中でこのような体験を定期的に重ねていくことで、日常の学校生活や学習活動の中で、似た状況におかれたときに、レジリエンスのある反応ができるようになると考えています。
特長は、他者理解力や自己肯定感の向上に特化した(焦点化した)指導ができる機会となっているところです。

<ドッジボールをしていたら、ボールが転がって植木鉢が割れた場面を作りました>
前回より一歩深い内容でしたが、グループでしっかり話し合いをし、すべてのグループが協力し合って発表できました。

<かくれんぼをしていたら、最後に見つかった人が眠っていた場面>
丁寧な対話を確実に支援できる場

グループで相談しているときこそ非常に大切な対話力を育む時間です。意見の違いを自分たちで乗り越えさせるようにします。
今回も、あるグループが「○○さんがふざけて、いうことを聞いてくれない」と相談に来ました。「ふざけていない」とその子は言います。両者から丁寧に話しを聞いて「ふざけていないけど、もしかしたらふざけているように見えたのかもしれないね」周りの子たちはうなずきます。乗り越えるための助言として、協力できない理由を聞きほぐすのです。

グループ活動の妨げになるコミュニケーションのトラブルは、「丁寧に理解し合うところから解決に向かう」という経験により、「克服できるものである」ことが学べます。トラブルは非常に大切な成長のチャンスです。教科の授業ではせっかくのチャンスがあってもゆっくりほぐしあうことができないことがありますが、その機会を丁寧に対応しやすい場にできるのが演劇創作活動なのです。
本当は協力するつもりだけどちょっとふざけただけだったことを共有し合えたようで、互いに理解を深め、このあと団結して練習と発表ができました。

<ラジオ体操をしていたら、一人だけ運動会のダンスを踊っている場面です>
ふりかえりでは他者意識に焦点を
子どもたちのようすを観察し、前回以上にコミュニケーションを取り合うことの良さを体感できたように感じました。 締めくくりに、「伝わらないことは当たり前のように普通にある」ことを確認しました。最後に「学習の場面やクラスの仲間とのやりとりで、あれ? おかしいな? どうしたのかな? ということがあったら、『もしかしたらきちんと伝わらなかったのかも』と考えて、丁寧に聞くようにしようね」と話すと、子どもたちはうなずいてくれました。
授業の後、図工室の机をもとに戻してくれたたくさんの子どもたちから「また来てね」との声をたくさんいただきました。大変にうれしく、エネルギーをいただきました。
さだ東小学校の校長先生をはじめ学級担任の先生、支援学級担任等の先生方、子どもたちを陰で支えている養護教諭の先生、なによりも元気いっぱいの2年生の児童のみなさん、今回も大変にありがとうございました。
投稿者プロフィール

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一般社団法人ここで 代表理事。
1965年生まれ。出版社勤務等を経て1992年より公立中学校社会科教諭。2006年夏に大阪府中学校演劇協会と出会い、創作劇活動の教育的効果に魅力を感じ研究を始める。
枚方市立西長尾小学校校長就任後は、「対話力」の向上に高い効果をもたらす「発達段階に合った創作劇活動カリキュラム」を構築し、2023年度から全学年で実施。心理的安全性のある教育環境づくりへ尽力。2025年3月退職後も教育支援活動を継続。
趣味は映画鑑賞、ピアノ練習、雑談、自作カレーづくり。
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